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2025年10月

ストレスチェック制度と集団分析・職場改善のフロー-集団実践法

数値ではなく「声」を見る制度へ 2015年に義務化されたストレスチェック制度は、今では多くの企業で年1回実施される仕組みとして定着しています。しかし、現場からは「形だけの実施になっている」「結果を活かせていない」という声も少なくありません。 厚生労働省によると、2023年時点でストレスチェックの実施率は約94%に達する一方、集団分析を活用して職場改善まで進めている企業は約4割にとどまります(出典: […]

セロトニンを高める職場朝活-environment change

朝のオフィス。出勤した瞬間に空気が張り詰めていたり、誰も口を開かずにパソコンに向かっていたりする――。そんな環境では、どれだけ自己管理を徹底しても、なぜか気分が落ち着かず、一日が重たく始まることがあります。 その理由のひとつが、脳内のセロトニン神経が環境要因によって抑制されていることです。セロトニンは「心の安定」や「他者との共感」をつかさどる神経伝達物質。個人の努力だけでなく、職場環境や人との関わ […]

職場のメンタルヘルス対策ガイドライン―WHOの提言 to action―

世界共通の課題「働く人のメンタルヘルス」 現代の働く環境では、心の不調はもはや個人の問題ではなく、世界的な公衆衛生課題とされています。WHO(世界保健機関)が2022年に発表した「職場のメンタルヘルス対策ガイドライン」では、職場におけるメンタルヘルスの促進と、精神疾患の予防・対応を包括的に示しています。 背景には、うつ病や不安障害による生産性低下が全世界で年間12兆ドル(約1,700兆円)規模の経 […]

職場のメンタルヘルス対策-全体MAP

働く人の「こころ」を守ることが、企業の力を守ること 現代の職場では、心の不調を抱える労働者が年々増加しています。厚生労働省の「労働安全衛生調査(2023年)」によると、仕事や職業生活に強いストレスを感じている労働者は約54%に上ります。業務の複雑化や人間関係の変化、テレワークによる孤立感など、ストレス要因は多様化しています。こうした状況の中で、メンタルヘルス対策は「福利厚生」ではなく「経営課題」と […]

昼休みのセロトニン補給 ― Lunch time strategy

「昼食後、眠くて集中できない」「午後になるとイライラしやすい」――そんな経験、ありませんか?その原因の一つが、脳内で「幸福ホルモン」とも呼ばれる セロトニン の不足です。 セロトニンは気分の安定、集中力、ストレス耐性に関わる神経伝達物質です。しかし、長時間の室内勤務や人工光下では分泌が低下しやすく、午後には「脳のガス欠」状態に陥りやすいことが知られています(Young & Leyton, […]

ノルアドと対人ストレス反応 ― なぜ緊張するのか

上司からの突然の質問、顧客との交渉、部下との評価面談。ビジネスの現場では「人と向き合う場面」が避けられません。そして、その瞬間に強いストレスを感じてしまう人は少なくありません。 「心拍数が急に上がる」「声が震える」「頭が真っ白になる」――。これは決して性格の弱さではなく、脳の神経伝達物質 ノルアドレナリン の働きに深く関係しています。ノルアドレナリンは私たちが外部の刺激にどう反応するかを左右し、と […]

ノルアドレナリンで緊張マネジメント ― 塩梅を見つける

大事なプレゼンや商談、上司への報告。そんな場面で「緊張しすぎて声が震えた」「頭が真っ白になった」という経験はありませんか?一方で、全く緊張しないと気が抜けてパフォーマンスが落ちてしまうこともあります。 この「緊張のコントロール」に深く関わっているのが、脳内の神経伝達物質 ノルアドレナリン です。ノルアドレナリンは、適度であれば集中力を高め、過剰であれば不安や動揺を引き起こします。つまり、緊張を「な […]

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東京Engageコンサルティング

皆さん自身がEngageできる手助けをしたい。 心療内科医と労働衛生コンサルタントの資格を持ち産業医活動をしています。
多くの皆様に貢献します。

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